就職採用試験対策
内定を得るために最も重要なのは、自己分析、企業・業界研究、模擬面接など、面接の準備であることは間違いありません。しかし、まったく勉強をしないのでは、面接をする前に選考から漏れてしまう。だから、最低限の勉強はしておく必要があるでしょう。私たちの考えるその最低限の勉強は以下のものです。
- 四則計算(+、-、×、÷)、分数、割合の計算、場合の数・確率、速さの問題などの基本的な計算は必ずスムーズにできるようにしておき、国語では語句の意味を正確に覚える(SPI2対策)。
- 就職試験ならではの問題内容について対策しておく。
- 独特の試験形式(特にテストセンターにおける出題形式)、短時間で問題を解くことに慣れておく。
主な採用試験の紹介でも触れましたが、最も多く利用されている検査がSPI2になりますし、これと類似の採用試験も複数の会社から出されています。また、みなさんが今まで勉強してきた国語、算数・数学に最も近い内容であり、社会人としての最低限度の教養ともいえるでしょう。まずはこれらについて一通り勉強しておくことが望まれます。
中には今まで見たことがないような図が出てくる問題や、あまり見られない計算問題などもあるでしょう。そのようなものについては、あらかじめ解き方を知っているかどうかで明らかに結果が変わってきます。そういう点ではSPI2対策に加えてGAB対策、TG-WEB対策、そして、SE、システム系、情報処理系の企業を志望する方はCAB対策をしておくとよいでしょう。
上記の試験全般に言えることですが、基本的に制限時間が比較的厳しい試験が多いので、ある程度、内容の理解ができるようになったら、今度は時間を計りながら練習するなど、素早く解く練習もできるようにしておきましょう。テストセンターは、1問ごとの制限時間もあり、それを超えると容赦なく次の問題に進み、前の問題には戻れません。
マークシート形式のペーパーテスト中心だった採用試験が、ここ数年、自宅でWEBを用いた検査や、全国の主要都市に開設された会場でのパソコンを使った検査であるテストセンターに移行しつつあります。特にテストセンターはいきなり受検をすると、その形式に慣れていないために、まったくもって実力を発揮できずに終わるケースが大学の就職課にも多々報告されています。実際にあったケースですが、第一志望の企業がテストセンター形式の試験を採用しており、その形式を知らなかったがために面接まで進むことができなかった学生さんもいます。そのようなことにならないように、十分な対策が望まれます。
次章ではテストセンターの概要について触れたいと思います。